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博報堂プロダクツの各コア事業が追求している専門技術を駆使した新しい取り組み、
時代の進化と掛け合わせながらも手触りを宿らせるプロの仕事をご紹介します。

顧客獲得から育成まで一気通貫。コマースマーケティングの正攻法。【Close Up!P Value Vol.24 アクイジション&リテンション編】

Vol.24のテーマは、コマースマーケティングにおける「新規顧客獲得(アクイジション)」と「顧客維持・育成(リテンション)」。コマースプロデュース事業本部の橋 瞳太と髙瀬 悦司が、両領域の知見をもとに、確実に売り上げをつくるためのアプローチを語ります。

 

 

Professional、Personal、Pride、Playfulなど、博報堂プロダクツの多彩な「P」をお届けする「Close Up!P Value」

▼記事では語りきれなかった内容をインタビュー形式で公開中 (クリックするとYouTube動画に遷移します)

売上に悩む企業のための”アクイジション×リテンション”戦略。顧客獲得とファン化を両立する方法の動画のバナー

 

 

消費行動の多様化とともに、求められる「コマースマーケティングの本質」

――博報堂プロダクツのコマースプロデュース事業本部は、コマース領域のフロントラインを担う、マーケティングのプロデューサー集団だ。デジタル・リアルを問わず、誘引、販売、CRMに至る全プロセスにおいて、幅広いクライアントの商取引を支援している。

 

チームには、新規顧客を獲得する「アクイジション」と、既存顧客との関係性を維持・育成する「リテンション」について、それぞれに特化したプロフェッショナルが在籍。さらに両者が連動することで、高いマーケティングROI(投資利益率)が実現する。

 

アクイジションを得意とするプロデューサーの橋は、デジタル社会の複雑な消費行動を説明する。

 

コマースプロデュース事業本部
チーフコマースマーケティングプロデューサー 橋 瞳太

 

橋:デジタルマーケティングの普及とともに、生活者と商品のタッチポイントは急増しています。複数の商品を比較しながら、チャネルも使い分けて購入するのが当たり前になり、年齢や性別など画一的なターゲティングも通用しません。多様な消費行動への対応に、多くの企業が課題を抱える中、「手に取り、買っていただく」というシンプルなミッションを遂行するのが、私の役割です。

 

――髙瀬は、リテンションのノウハウを豊富に備えるプロデューサーだ。ダイレクトマーケティング領域を中心に、クライアントの継続的な収益向上を担っている。

 

コマースプロデュース事業本部
チーフコマースマーケティングプロデューサー 髙瀬 悦司

 

髙瀬:リテンションの要は、商品やブランドを好きになってもらうことです。情報が溢れ、SNSやインフルエンサーによる購入手法も増えていますが、生活者が自分自身納得のいく商品と出会えず、その場限りで終わってしまう場合もあります。生活者と長期的に関係性が維持されなければ、クライアントの事業は成功しません。近年の主軸は、ダイレクトマーケティングの本来的な機能であるCRMに重点を置く企業が増えていると感じます。

 

嘘のない数字で実現を目指す、真のアクイジション

――新商品の展開などにより新規顧客の獲得を図るアクイジションは、マーケティング課題の抽出から始まる。橋が常に心掛けているのは、本質を探るクライアントとのコミュニケーションだ。

 

橋:売りを専門とする広告業界では、商品そのものに口を出さない会社が多いです。しかし私は「その商品は、そもそも売れるのか」と、クライアントへのヒアリングを徹底して実施します。特にアクイジションでは、商品やサービスの認知向上が求められがちですが、本当の課題が認知とは限りません。

 

――商品自体に価値があり、売り場で魅力を訴求できていれば、認知が低くても売上は上がる。一方で、認知が高いにもかかわらず、売上が低い商品は、商品価値か売り場のどちらかに原因があり、認知は関係していないケースも多い。橋はフローチャートのような思考の持ち主であり、課題をクリティカルに分析する。

 

橋:単に認知を高めるだけなら、マス広告を使えば簡単です。しかし表面的なメソッドを排除し、真の課題を見極めるためには、忌憚のない意見交換が欠かせません。

 

――こうして課題を把握し、具体的なマーケティング方針を立案していく。多様な消費行動の中で成果を生み出すためる上では、緻密な戦略が必要だ。

 

橋:コマースを漁業に例えるならば、アクイジションでまず問うべきなのは、「どこへ漁に行くか」。マス広告と大手流通が主流だった時代は、網を投げるだけでも大量の魚が獲れました。しかし魚も網も多様化した現代は、何も考えず漁へ出ると失敗します。狙いを定めるのは、商品の本質的な魅力と共感する顧客をつなぐこと。また、初期投資にあたる船、ランニングコストにあたる漁師や燃料も視野に入れ、投資効果を試算しなければなりません。クライアントとは「どのような期間で、何を達成していくか」、常に目線を共有します。

 

――数値的成果が求められるアクイジションの現場で、橋はどのような指標を重視するのだろうか。

 

橋:認知のような抽象的な指標ではなく、マーケティングROIやCPA(顧客獲得単価)などを重視します。また人口が減少する日本の市場では、LTV(顧客生涯価値)を高めていくのは当然です。ダイレクトマーケティングで経験を積んだプロデューサーは、嘘のない数値で勝負することを生業とします。そこでは地道な積み上げが必要ですが、課題に実直に向き合うことで、クライアントの皆さまからの信頼も得られます。

 

リテンションで求められる、“人対人”の究極のCRM

――商品と顧客が出会った後は、長期的な顧客維持を図るフェーズに移る。リテンションにおいて髙瀬は、一人一人の顧客にフォーカスし、関係構築の方法を探るという。

 

髙瀬:魅力的な商品と出会っても、時間とともに顧客のニーズは変化し続けます。最初の商品Aで悩みが解消されれば、別の悩みを解消できる商品Bを提案する。ミクロな消費心理の流れを掴み、コマースの中でつないでいくことで、LTVを高められると考えています。このプロセスではデータやAIを活用しつつ、自ら商品を試すことで、生活者視点も意識した戦略を構築します。

 

――この生活者視点から「どのようなメッセージがあれば、商品を使い続けてもらえるか」を掘り下げることで、CRMが設計されていく。「数と質の両立が、リテンションにつながる」というのが、髙瀬の考えだ。

 

髙瀬:商品価値にとどまらず、背景にある開発経緯やブランドの思いが伝わると、深い関係性が生まれます。過去には、生活者が企業に感謝のお手紙を送るような事例もありました。“企業対顧客”ではなく“人対人”こそ、究極のCRMなのかもしれません。このような関係構築は、短期間では出来ず、数年かかることが多いのですが、確実に売上へと反映されます。「クライアントの先にいるお客様に本当に喜んでいただけるのか」を問うことが、「買って終わり」にとどめないマーケティングです。

 

――顧客の維持・育成においては、社内の連携力も生かされる。博報堂プロダクツには「コマースプロデュース」の他、テクニカルな知見で課題を解決する「コマーステクノロジー」、表現やコミュニケーションから生活者の心を動かす「コマースクリエイティブ」とコマース領域で3つの事業本部が設置されており、各所が連動することで、最適解が提案されるのだ。

 

髙瀬:購買メディアや決済システム等、商取引におけるテクノロジー活用を構築から運用まで手掛けるコマーステクノロジー、買いたい気持ちを生み出す各種制作物のクリエイティブを担うコマースクリエイティブと、当社のコマース領域における専門性を結集するのが私たちプロデューサーの役目です。また当社では、カスタマーサポートやフルフィルメント領域の運用支援、イベント開催や什器づくりなどの販促支援、通販などの新規開拓、データ分析や業務プロセスのDXまで、100を超えるソリューションを一気通貫で手掛けられます。風上の戦略設計にとどまらないことが、わたしたち総合制作事業会社の強みです。

 

実装・運用が伴う現場力で、着実に成果にコミットする

生活者視点での課題抽出力、設計、実装、運用、改善に至る多彩なソリューションを武器とする、コマースマーケティングプロデューサーの二人。“売れる商取引“を実現するフロントマンとしての提案力は、経験の中で培われてきた。

 

橋:コマースの世界は、従来型の小売流通にダイレクトマーケティングが加わり、デジタル技術の進化によって販路が多様化したという歴史があります。しかしアクイジション・リテンションの本質は、はるか昔から変わりません。長年にわたり現場経験を積んだ私たちは、普遍的な知見を生かし、生活者とのエンゲージメントを獲得していきます。

 

髙瀬:「売れなければ意味がない」。当社のコマースマーケティングプロデューサーが共有する価値観です。量的な宣伝やトレンディな手法だけに依存せず、売上やマーケティングROIとシビアに向き合いながら、生活者との良質な関係性を構築します。長期的な事業成長を踏まえ、着実に成果を積み上げたい事業者の皆さまは、ぜひお問い合わせいただければと思います。