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博報堂プロダクツの各コア事業が追求している専門技術を駆使した新しい取り組み、
時代の進化と掛け合わせながらも手触りを宿らせるプロの仕事をご紹介します。

e-Palette実証実験の集大成となる成果報告会をSTATION Aiで実施 ― 博報堂プロダクツは“体験価値”の実証と場づくりの両面で参画 ―

2026年3月23日、STATION Ai(愛知県 名古屋市)にて、「e-Palette実証実験 成果報告会」が開催されました。本報告会は、愛知県とスタートアップ支援拠点STATION Aiが連携し、次世代モビリティ「e-Palette」を活用した実証実験の成果を共有する場として実施されたものです。

 

本実証実験は、2025年3月4日に開催された「e-Paletteビジネスコンテスト」において、人の移動やモノ・サービスの運搬など、モビリティサービスの活用方法で優秀賞を受賞したスタートアップおよびパートナー企業3社によって、複数回にわたって段階的に実施されました。
今回の成果報告会は、そうした一連の取り組みの集大成として、各社の実証成果と得られた知見を、STATION Aiに入居している企業をはじめ、広く共有する機会となりました。

 

ぼつにゅ~!なごやツアーについての紹介画像

唯一の制作事業会社として、「移動を体験に変える」実証に参加

博報堂プロダクツは、参加企業3社の中で唯一の広告・制作事業会社として本実証実験に参画。2025年11月「移動そのものを体験価値へと転換できるか」をテーマに、立体音響技術(協力:クレプシードラ株式会社)を活用した没入型エンターテインメントコンテンツ「ぼつにゅ〜!なごやツアー!」を企画・実施しました。

 

「ぼつにゅ〜!なごやツアー!」とは、名古屋市内の観光ルートをe-Paletteで巡りながら、地域密着型アーティストの音声とともに移動を楽しむ体験型コンテンツです。技術的な説明に頼らずとも直感的にその価値が伝わる取り組みとして実施されました。成果報告会でのプレゼンテーションにおいても、他社の高度な技術実証と並ぶ中で、生活者視点に立った分かりやすさと完成度の高さが印象的でした。技術そのものではなく体験価値を起点に設計された点が、来場者の強い関心を集めていました。

 

成果報告会でのプレゼンテーションの様子

 

実証実験の背景、目的と成果

本実証実験は、次世代モビリティ「e-Palette」を活用した新たなサービスや価値創出を目的に実施しました。
愛知県が抱える「都道府県魅力度ランキング20位」「二次交通網の不足」といった観光面での課題を背景に、移動そのものを体験価値へと転換できるかを検証しました。主な検証内容は、移動を体験化した際の満足度や支払い意向の確認、音響技術を用いた体験設計の有効性の検証、そして運営面を含めた実装可能性の確認です。

 

その結果、体験に対する一定の支払い意向が確認され、コンテンツの内容や提供方法を工夫することで、ビジネスとして成立し得る可能性が示されました。定量面では、総合満足度は9.08(10点満点)、支払い意向額は2,502円となりました。また、想定していたコア層に限らず、比較的ライトな層でも高い支払い意向が見られた点も一つの示唆となっています。実証は、応募者数247名の中から抽選で選ばれた98名を対象に実施。自由記述からは、移動中に聞くエピソードや音声演出が印象に残ったという声が多く見られました。

 

 

 

プレゼンブースでも注目を集めたAICSの展示

会場には、登壇3社それぞれによるプレゼンブースも設置。博報堂プロダクツのブースでは、「ぼつにゅ〜!なごやツアー!」の音響面で技術協力を行なったクレプシードラ社による空間音響体験展示とあわせて、AI Craft Studioを紹介しました。
スタートアップ企業が集積するSTATION Aiという場の特性や、来場者のAIへの関心の高さを踏まえた本展示は、「制作事業会社がAIをどう使い、どんな価値を生み出しているのか」を具体的に伝える場となり、多くの来場者から高い好評を得ました。

 

AI Craft Studioの紹介ブースの様子①

 

AI Craft Studioの紹介ブースの様子②

 

実証から場づくりまで、STATION Aiと継続的に関わってきた博報堂プロダクツ

博報堂プロダクツは、本実証への参加にとどまらず、STATION Aiのオープニングセレモニーの企画・制作も担当するなど、STATION Aiという場づくりそのものに継続して関わってきました。今回の成果報告会は、そうした一連の取り組みの延長線上に位置づけられるものであり、技術やアイデアを「体験」として立ち上げ、実際の場へと実装していく、顧客との接点を具体化する顧客化接点実装事業会社としての博報堂プロダクツの関わり方を、改めて振り返る機会となりました。

本成果報告会をもって、e-Paletteを活用した一連の実証はいったんの区切りを迎えますが、今回の取り組みで得られた知見は、今後の体験型コンテンツ開発や、技術と生活者をつなぐ価値創出に生かされていきます。
博報堂プロダクツは、広告・制作事業会社の立場にとどまらず、顧客化実装プロデュースというアプローチを通じて、体験設計や演出、コンテンツ化を担い、技術と生活者をつなぐ役割を担っています。実証はいったんの区切りを迎えますが、本実証で得られた知見を生かし、顧客化接点実装事業会社として、生活者との接点を起点とした新しい体験価値の創出に取り組んでいきます。

 

<スタッフリスト>

博報堂プロダクツ 中部支社
プロジェクトリーダー:山田 真幹
プロデューサー:上野 未歩
プランナー/コピーライター:濵川 澪
デザイナー/カメラマン:菊田 光我