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博報堂プロダクツの各コア事業が追求している専門技術を駆使した新しい取り組み、
最新ソリューションおよびプロフェッショナル人材などを紹介します。

エンゲージメントを高める 社内イベントの体験設計【Close Up!P Value Vol.18 社内イベント編】

総合制作事業会社である博報堂プロダクツは、17の事業本部にわたる幅広い領域でソリューションを提供しています。価値創造の中核を担うのは、100を超える専門職を構成する2,000名以上の人材です。

 

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは各職種の提供価値をお伝えすべく、「Close Up!P Value」を公開中。デジタル、リアル、映像、コマース、先端テクノロジーまで、多彩なプロフェッショナルたちの姿を紹介していきます。そしてコーポレートサイトTOPICSでは、YouTubeで語られた内容をさらに深堀りするインタビュー記事を公開していきます。

 

Vol.18では、イベント・スペースプロモーション事業本部からエクスペリエンスプロデューサーの川島 尚也と、チーフ・エクスペリエンスディレクターの浦 英一郎が登場。イベントを軸とした体験設計のプロたちによる、社内イベントを成功に導くためのインサイトを紹介します。

 

2人のインタビュー動画はこちらからご覧ください!

Close Up! P Value vol.18 インタビュー動画のサムネイル

 

「社内イベントのゴールは企業の数だけある」
“統合力”で実現する従業員エンゲージメント向上

――社員のエンゲージメントを高める打ち手として注目される社内イベント。イベント・スペースプロモーション事業本部では、総会や周年イベントといった様々な社内イベントの企画から運営まで一貫して手掛けている。エクスペリエンスプロデューサーの川島 尚也は、クライアントが社内イベントを自社内で完結しがちな中で、イベント制作の専門集団ならではの付加価値を提供するプロの一人だ。

 

川島:社内イベントは、社員の皆様が貴重な時間を割いて参加するもの。主催側の一方的なコミュニケーションに終始してしまうと、参加者のエンゲージメントを促すどころか、逆に距離を生んでしまうこともあります。参加者一人ひとりが「参加して良かった」と思える体験を設計するのが私たちの役割です。

 

――企業と社員とのつながりの深さ、あるいは社員が組織に貢献する意欲など、様々に言い換えられるエンゲージメントは、定量的に測りにくい指標だ。そのため、具体化が欠かせない。

 

川島:“エンゲージメント”を参加者の満足度と置き換えるだけでは不十分で、コンテンツの面白さやホスピタリティなど、その目的を正しく解釈する必要があります。社内イベントのゴール設定は一筋縄ではいきません。例えば、商品発表会であれば『認知獲得』という明確なゴールがありますが、社内イベントで問われるのは体験価値そのもの。企業の価値観や社員の方々の思いによって答えは異なります。

 

――1,000社あれば1,000通りのアプローチが求められる社内イベント。イベント・スペースプロモーション事業本部は、その多様な要件にも対応できる体制を敷いている。

 

川島:当事業本部には、企画から実施までの各工程において、各々の得意分野や専門性を持つプロフェッショナルが揃っており、イベントにおいては“なんでもできる”といえるほどの対応力があります。

 

イベント・スペースプロモーション事業本部
エクスペリエンスプロデューサー 川島 尚也

 

――ある案件では、円柱形の側面全体を湾曲した高精細なLEDモジュールで囲んだ巨大なODM装置を制作したいという依頼が舞い込んだこともあった。突飛な内容に川島は頭を悩ませたが、実現にこぎつけた。

 

川島:一見「できない」理由を探したくなるような依頼でも、与件をきちんと理解することで実装に必要な手順が見えてくることもありますし、たとえ自分が答えを持っていなくても、社内の誰かが答えを持っている。「とりあえず博報堂プロダクツに相談すれば何とかなる」という期待を、“どんとこい”の姿勢で受け止められるのです。

 

――実現可能か検証が求められるような難題のほか、規模の大きなイベントもまた、博報堂プロダクツの専門性が活かされる領域だという。

 

川島:案件の規模が大きくなればなるほど、一つの変更が全体に影響してしまうような、がんじがらめの状況になります。そこで必要となるのが、進捗を俯瞰してチームを最適な方向に導く“統合力”だと思います。これは他事業本部や外部パートナーとともにプロジェクトを推進する実績と知見を豊富に持つ、私たちならではの強みです。

 

――チームの統合力が象徴的に発揮される舞台の一つが、博報堂プロダクツ社内で開催される社長賞授賞式だ。年に一度、特に活躍したチームを表彰するこの社内アワードは、イベントチーム以外にも、当日のライブ配信や映像制作、トロフィーやキービジュアルなど、様々な部門がクリエイティブに関わる。

 

川島:今年は入社2年目となるメンバーを制作チームの中心に据えました。インナーイベントだからこそ、試行錯誤を重ねながら、他事業本部と協力してイベントをこしらえる意義を若手にも体感してもらうという意図があります。限られた制作期間の中でも徹底的にこだわり抜いた甲斐あって、前年以上の好評を得られました。

 

――リアルの会場とオンライン配信を組み合わせたハイブリッド型イベントとして開催された社長賞。過去にはコロナ禍でオンラインのみのメタバース上で開催されるなど、時勢に合った体験設計が模索されてきた。

 

川島:社長賞では例年、体験価値の軸を保ちながら新しいチャレンジを取り入れています。これはクライアントの体験づくりにも共通する姿勢です。リアルとオンラインそれぞれにおいて新たな手法が次々に生まれるなかで、新しい価値提供の形を模索し続ける。そうした視座を持つことが、クライアントにより良い体験を届けることにつながると信じています。

 

インナーイベント準備の様子と入社2年目メンバー集合写真

 

提案から実施まで細部を突き詰める
高い“精度”に裏付けられた感動体験

――チーフ・エクスペリエンスディレクターの浦 英一郎は、イベントの演出・進行領域のスペシャリストだ。博報堂プロダクツの社長賞授賞式では、若手メンバーの監修役と、当日の舞台監督という二つの立場でプロジェクトを支えた。

 

浦:今年の社長賞授賞式には、前年度の授賞式で見えた課題を解消するという目標がありました。たとえば、限られた時間で数多くの受賞者・受賞チームを表彰しつつ、賞の"重み"をいかに感じてもらうか。今期から社長が新しく就任したことにより、新社長の思いを演出に反映させたい狙いもあったので、社長と受賞者がコミュニケーションを行う時間は確保しつつ、効率と演出を両立させました。

 

――加えて、会場の使い方も工夫を施した。

 

浦:会場のレイアウトをゼロから見直し、参加者とステージの距離を縮めたことで一体感が生まれたのも、前回と比べて改善された点です。

 

社長賞授賞式の様子と舞台監督のリハーサルの様子の写真

 

――限られた条件の中で細部のクオリティを高め、時間と空間を最大限活用するノウハウは、クライアントへの提案においても大きな価値となる。会場選びはその一例だ。

 

浦:会場は、イベントの印象に大きく影響し、会場そのものに期待するポテンシャルがあれば、コスト効率にも寄与します。当事業本部には会場に関する豊富なデータベースや知見が蓄積されています。ホテルや会員制クラブ、博物館…。あるいは場所そのものには何もない空間を、装飾によって世界観ごとつくり込むような演出など、幅広い選択肢からクライアントのご要望に応じた提案ができます。

 

――選択肢の幅は国内にとどまらず、海外にも広げられる。

 

浦:当事業本部には海外対応の経験が豊富な、英語やその他の言語も対応可能なスタッフが揃っています。海外クライアントによる日本でのイベント開催、あるいは国内クライアントによる海外でのイベント開催、どちらのサポートにも対応できるのが強みです。

 

――浦自身もまた、欧米やASEAN諸国などを開催地とする、グローバル規模のイベントを様々に手がけてきた。その中で、クライアントの大切な節目を彩る体験もたびたび提供してきた。

 

浦:社内イベントは「企業がどうあるべきか」を、イベントを通じて社員に体感してもらう貴重な機会です。そのため、一般的なイベントと比べて長期のプロジェクトになる傾向があります。場合によっては数年をかけて準備を進めるような、クライアントの思い入れが特に強い案件もあります。

 

――イベントの組み立てでは、そのようなクライアントの思いを汲み取るプロセスがカギを握る。

 

浦:エンゲージメントの形はクライアントの数だけあり、決まった方法論はありません。クライアントからのブリーフやWebなどの情報はもちろんのこと、代表や社員の方々にお話を伺うなかで感じ取ったことや、ときには会場の下見中にクライアントがふと漏らしたお言葉など、何気ないコミュニケーションがヒントになることもあります。

 

イベント・スペースプロモーション事業本部
チーフ・エクスペリエンスディレクター 浦 英一郎

 

――主催の思いを体験に落とし込む過程で、浦が一貫して追求している一つの基準がある。

 

浦:常に心掛けているのは“精度”の高さです。精度とはつまり、クライアントの要望を正確に汲み取る精度であり、提案内容を実際に体験として再現する精度でもあります。

 

――特に当日の演出、進行において、精度は全てのパフォーマンスを支える土台にもなる。

 

浦:イベント本番は一発勝負なので、ミスは許されません。規模の大きなイベントでは、想定外の事態が生じると進行のズレも大きくなる恐れがあります。そのため、進行台本は万が一ズレが生じた場合の調整手順まで含めて綿密に組み立て、難易度の高い進行は何度もリハーサルを重ねます。規模が大きくなればなるほどケアすべき要素は増え、ハードルも高くなりますが、その分、無事に終えたときの感動は大きくなります。

 

――主催と参加者、作り手の垣根を超えて共有される感動だ。

 

浦:参加された方が感極まって涙を流す場面に立ち会うこともありましたし、私自身もまた、本番を無事に終えたときや演出が成功した瞬間に、感情が揺さぶられることがあります。社内イベントは、登壇者と参加者、それぞれの思いが交わされる特別な場。エンゲージメントに悩んでいるクライアントにはぜひ気軽にご相談いただけたらうれしいです。私たちならではの視点で、クライアントの思いをしっかりと汲み取りながら、期待を超える体験を一緒につくっていきます。

 

 

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは、今回登場した2人のインタビュー紹介動画も公開しています。こちらもあわせてご覧ください!

 

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