プレミアム事業本部 松本早紀子の作品が、 国際コイン・デザイン・コンペティションにて受賞

プレミアム事業本部プロダクトデザイナー松本早紀子が手がけた作品が、「国際コイン・デザイン・コンペティション」にて受賞いたしました。

 

国際コイン・デザイン・コンペティション(ICDC)2021佳作

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作者:松本早紀子

作品テーマ:進もう、私たちの未来へ

2021年、ここから新しい時代が始まる。

ウイルスや震災などによって多くの人が深い悲しみや苦しみを経験した。

それに負けず、前に進み続けた力が少しずつ小さな変化をもたらしつつある。

 

人の想いや意思が込められて作られる折り鶴を前に進もうとする私たちの力の象徴としておいた。

表面の鶴の後ろには「いつまでも平和で穏やかな生活が続くこと」を願う吉祥柄の青海波と、

不老長寿や「喜びが久しく繋がる」という意味が込められた菊繋ぎ柄を用いて

私たちの想いが平和な生活に繋がって行くことを表現した。

裏面には様々な人々の想いを幾重にも重なった折り紙で表し、

それらに折り鶴が支えられて飛び立つようなイメージを表現した。

 

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<受賞コメント>

今回、コインデザインの基本設計を考えるにあたり、大切にした2つの視点と想いがあります。ひとつは、「国際コイン・デザイン・コンペティション」は毎年開催されていることから、その年を象徴するようなテーマにしたいという視点です。ちょうどこの作品に取り組んだ時、新型コロナウイルスが猛威を振るう真っ只中で、世界中が未来への不安を抱えていました。その不安を少しでも解消し、未来へ希望が持てるお守りのような作品にしたいという想いからテーマ設計をしました。二つ目は、本コンペは世界中からの応募があるので、日本らしさのあるモチーフを取り入れたいと考えました。祈りを込めて作られる折り鶴と、縁起の良い意味が込められた吉祥柄を組み合わせ、日本に根付いた伝統文化で未来への希望を表現しました。

 

制作においてこだわったのは、厚み1.2mmという世界で、いかに奥行きのある密度の高いレリーフ表現をしていくかという点です。面に少しずつ傾斜をつけて陰影を出すことで奥行き感のあるデザインを施し、折り紙の手触り感を金属で表現するための試行錯誤も重ねました。原型作成に使用する石膏が脆い素材であることを踏まえて、デザイン再現性の限界値を逆算しながら、3D設計を仕上げていったことで、再現が難しいと言われていた部分も繊細に表現することができました。メダルや記念コインは、そのもの自体に特別な想いが込められ、大切な思い出として長い間大切にされるものであり、そういったもののデザインに携われることは、とても光栄なことだと思っています。今後も金属加工における表現技法の研究を進めながら、様々な人の想いに触れるようなプロダクトを作っていきたいです。

 

f:id:hpr_torihara:20220128092842g:plain独立行政法人造幣局が主催する「国際コイン・デザイン・コンペティション(ICDC)2021」は、貨幣デザインの芸術性の向上を目的に、国内のみならず広く海外から優れた美しい貨幣デザインを募る国際コンペティションです。

 

 

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