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博報堂プロダクツの各コア事業が追求している専門技術を駆使した新しい取り組み、
最新ソリューションおよびプロフェッショナル人材などを紹介します。

【Close Up!P Value】 Vol.7 Webプロデューサー編 クライアントの“本当のゴール”を叶えるオウンドメディア構築

総合制作事業会社である博報堂プロダクツは、18の事業本部にわたる幅広い領域でソリューションを提供しています。価値創造の中核を担うのは、90以上の専門職を構成する2,000名以上の人材です。

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは各職種の提供価値をお伝えすべく、「Close Up!P Value」を公開中。デジタル、リアル、映像、コマース、先端テクノロジーまで、多彩なプロフェッショナルたちの姿を紹介。そしてコーポレートサイトTOPICSでは、YouTubeで語られた内容をさらに深堀りするインタビュー記事を公開していきます。

 

Vol.7では、Webプロデューサーの髙井 新平、畑上 和輝が登場。Web制作における戦略設計、プロジェクト推進を担う2人を紹介します。


2人のインタビュー動画は こちら からご覧ください!

 

 

Webサイトはあくまで手段
本当のゴールを見据えたWebプロデュース

 

――デジタルプロモーション事業本部において、オウンドメディアを軸に、BtoCからBtoBまで多種多様な業種のWebサイト構築・運用に対応するのがオウンド戦略プロデュースチームだ。Webプロデューサーの髙井 新平は、Webコミュニケーションにかかわるあらゆる課題解決にコミットする。

 

髙井:プロモーション領域の認知度が高い当部門ですが、実はWebマーケティング、Webインテグレーション領域にも対応できる。その機能の一翼を担うのが私たちのチームです。具体的にはコーポレートサイト、サービスサイトの制作やリニューアル、サイト改善のコンサルティングなど、クライアントの課題に応じて戦略設計から実施、運用まで対応します。

 

デジタルプロモーション事業本部 Webプロデューサー 髙井 新平

 

――数千ページにもわたる規模の大型サイトリニューアルやBtoBサービスのプラットフォーム開発など、これまで規模の大小や業種を問わず幅広い案件に携わってきた髙井。Webプロデュースにおいて重視するプロセスは、課題抽出のための調査だ。

 

髙井:課題を正しく把握できなければ、対策は意味をなしません。ユーザーのニーズという一面だけでも、実際にデータの分析やリサーチを行うと、想定よりも多様なニーズが見つかります。既存のサイトがそれらのニーズに応えるコンテンツや価値を提供できていなければ、ニーズに合ったコンテンツを整理・拡充する。あるいは逆に、提供したい価値とユーザー層がマッチしていなければ、アプローチする層を変えるという判断もある。クライアントにとっての理想と現状とのギャップを埋めるために、課題と解決策それぞれの洗い出しと絞り込みを行うのが私たちの役割です。

 

――サービスサイトにおけるコンバージョン、コーポレートサイトにおけるブランドの認知向上など、Webサイトごとに異なるKPIと向き合いながら、髙井は一貫してWebサイトの本来的な役割を重視する。

 

髙井:Webサイトは、あくまで手段。クライアントの本当のゴールはWebサイトそのものではなく、別にあります。ファネルでいえばミドル部分を担うのがWebサイト。本当のゴールを実現するためには、ファネルの上下における施策も踏まえた視点でWebサイトを機能させることが必要です。

 

――視野を広げることで見えてくるWebサイトの役割がある。統合的なプランニングから個々のクリエイティブ制作まで、一気通貫で対応できる体制が社内にあるからこそ、本当のゴールに向けたフルファネル施策と、その中でのWebサイトの位置付けについて、クライアントに具体性のある提案を示せるという。

 

髙井:マス広告など上流の施策からCRMなど下流の施策まで、それぞれの領域に対応できるプロフェッショナルがいて、自由度の高いスタッフィングができるのが博報堂プロダクツの強み。私自身、Web以外の領域にかかわる機会も得ることで、発想の刺激を受けています。そういった強みを生かして、Web領域では時流を捉えた新しいツールや手法にも挑戦しつつ、今後はさらに全体のコミュニケーション設計も踏まえた領域で価値提供の幅を広げていきたいですね。

 

――目まぐるしい変化が続く技術トレンドの中では、Webサイトの形もこれまでと大きく変わる可能性があると髙井は見ている。

 

髙井:今後、AIの利用が定着して、AIによるレコメンドがWebサイトへの流入の大部分を占めるようになれば、Webマーケティングのあり方も変わるでしょう。オウンドメディアはSNSなどと違って、プラットフォームに依存しない自社仕様で発信できるメリットがあるため、なくなることはないかもしれません。一方で、ユーザーごとにより一層パーソナライズされていくなど、サイトの設計、UI/UXは変わるかもしれない。そういう未来も見据えていく必要があると思います。

 

――従来のセオリーが通用しなくなるとしても、髙井にとって取り組むべきことは変わらない。

 

髙井:新しい技術によって手段が変わっても、生活者にとって使いやすく、ニーズを満たすサイトをつくるという点で、私たちが提供する価値は変わりません。ユーザー視点に立つこと。Webサイト領域に囚われず、施策全体を俯瞰的に見ること。この2つの視点には、時代が変化してもこだわっていきたいですね。

 

 

PMもUXデザインも
信頼の積み重ねと合意形成が大切

 

――オウンド戦略プロデュースチームには、それぞれ異なる得意領域を持つWebプロデューサーが所属する。UX領域に強みを持つ畑上 和輝は、プロデューサーとして提案から受注後のプロジェクトマネジメントまで担うとともに、UXデザイナーとしてWebサイト全体の体験設計にも対応する。

 

畑上:WebプロデューサーとUXデザイナーは分業であることが一般的だと思いますが、私の場合は自分で体験設計から設計後のディレクションまで担当することもあります。プロデューサーとして提案段階から関わるので、クライアントへの理解を深めた状態でUXを設計することができます。

 

――BtoBを中心に、多様な業種のサイトに加え、自治体案件にも携わる畑上にとって、UXデザインによって解決する課題の種類は幅広い。

 

畑上:UXデザインが扱う領域はtoC、toBのサービスはもちろん、サービスの裏側である社内システムや、公共サービスにも及びます。たとえばECサイトにおける商品購入から発送までユーザーに不便さを感じさせないプロセスを描くのも、経費申請のような社内業務の効率化やインフラ・システム改善のようなSI領域に対応するのもUXデザイン。生活者がアクセスする自治体のWebサイトであれば、高齢者や障がいのある方、外国人居住者の方たちにとってのアクセシビリティを確保するといった役割もあり、課題の幅に応じて向き合うユーザー像も多種多様です。

 

デジタルプロモーション事業本部 Webプロデューサー 畑上 和輝

 

――ユーザーの行動、サービスの提供プロセスを可視化し、あるべき体験をWebサイトの設計に落とし込む。カギを握るペルソナ設計では思い込みに囚われないリサーチでユーザー像を掘り下げていく。

 

畑上:クライアントは当然、自社のステークホルダーについて詳しく知っています。ただ、サイトのユーザーについては明文化していない、あるいはアナリティクスツール上の情報でしか把握していないというケースも多いのでペルソナが必要になります。大切なのは、バイアスに囚われないこと。クライアントにとって対象外だと思われていたユーザー層も、実はニーズを抱えているかもしれない。情報をフラットに判断するのも、私たちの立場から提供できる価値の一つなんです。

 

――膨大な数のユーザーからペルソナを絞り込み、それぞれに最適な導線を模索する。正解が一意に決まることはなく、クライアントの合意を得ながら納得のいく解を作り上げていく作業だ。

 

畑上:ペルソナといっても、見た目は普通のドキュメント。ただ、そこには様々なステークホルダーへのインタビューやアンケートなど、1000人単位のユーザーの声を深く解釈した結果が反映されています。「これが正解」とは一概にいえない。だからこそ、クライアントと共通認識をすり合わせる過程が重要です。

 

――クライアントと向き合う過程に、畑上は自身がかかわる意義を大きく感じている。

 

畑上:Web制作において、最終的なアウトプットのクオリティだけで差別化された価値を提供することは、実は難しい。私たちが提供できる価値は、アウトプットには直接表れない、社内の“納得”をつくるファシリテーションの部分も大きいんです。社内事情でなかなか進まないプロジェクトも、私たちが外部から推進することで、進むことがある。クライアントの合意を形成する役割が大切だと日々の業務で感じています。

 

――関わる案件では顧客企業の歴史や創業者の著書、IRなど、バックグラウンドを必ずチェックする畑上。「様々な事業の沿革や理念を知るのが単純に好き」と語る畑上だが、クライアントへの理解を重視する姿勢は、提案からファシリテーション、UXデザインに至るまで一貫している。

 

畑上:合意を形成するためには信頼が必要です。信頼を得るのに特別な方法はありません。創業者の本を読む、過去の露出記事や決算資料をチェックするなどWebサイトとは直接関係ないようにも思えるさまざまな方法でクライアントへの理解を深めて、依頼に対して筋の通った提案をしたり、何気ない会話でも意図を汲んだ返答をしたり。そういう地道な信頼の積み上げで、関係を築いていきます。

 

――「クライアントと同じ目線で仕事をしたい」と語る畑上の展望は、経営戦略に貢献するWebプロデュースだ。

 

畑上:ゆくゆくはバリューチェーンの上流部分を踏まえた提案にも挑戦したいです。経営課題や中期経営計画への取り組みをどう発信するか、ユーザーにどのような印象を与えていくかといった課題に、Webサイト、UXデザインの領域から取り組んでいきたいですね。

 

 

博報堂プロダクツ 公式YouTubeチャンネルでは、今回登場した二人のインタビュー紹介動画も公開しています。こちらもあわせてご覧ください!

 

【Vol.7】YouTube動画はこちら

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